2008.6.24

ローマ、ナポリから帰って、かれこれ一週間。ミャンマーのサイクロン、四川省の大地震から始まって、秋葉原の恐ろしく、悲しい殺人事件、土砂崩れ、漁船の難破・・・。いやはや、わたしたちは何処に向っているのだろうか?
ナポリの宿を提供してくれたアントニオとバレリアの若い二人は、我々が着くなり「ナポリの街歩いてみて下さい。いかに問題が多いかきっとお分かりになるで しょう。AKIRAさん踊って下さい。ナポリの人に観せてやって下さい」と真剣に訴えて来た。そう云われても、ナポリはワーク・ショップの約束なので、衣 装は全部ローマに置いて来てしまったし、そう簡単ではない。AKIRAが踊っても、ナポリの問題をどうすることもできないだろう。次の機会にとお断りし て、街に出てみた。
美しい日没。ベスビオ山が遠くに浮かび、地中海は凪いでいる。ゴミとマフィアが支配する麗しのナポリ。「美しいものに対する物凄いもの、物凄いものに対す る美しいものは互いに相殺し、結局無関心な感情しか起こさぬものである。もしナポリ人が、神と悪魔との間に挟まれていることを感じないなら、確かに彼らは 一種特別な人間に相違ない」とゲーテ先生の観察は鋭い。ナポリで出合った若いアーチストは口を揃えて、ベルリンに行きたい、と云う。200年前、ゲーテが 光を求めてイタリアにやって来たのと反対だ。
ローマを発つ前日、ジャーナリストのマリア・ピア・ド’ラツッイの家に泊まった。夜、彼女が作成したドキュメントがテレビで放映された。内容は、公娼制度 を認めるか否かと云う問題。“それで悲惨なレイプ事件が少しでも防げるのかしら?”“とんでもない、娼婦たちから税金を取ろうという発想よ”
翌朝、マダレイナと精神科医のジョバンニが空港まで送ってくれた。マダレイナは、次回はローマ市内にあるカタコンベに案内したい、と言っていた。アリデベルチ ローマ!

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