晴れの日が続くと曇りの日が恋しくなる………

目が覚めると、雨が降っていた。「櫻の樹の下には」公演の前からも終わってからも、昨日まで、ずっと晴天続き。水温む春どころかお鷹の道の清流も枯れて、水の中の小さな魚たち、地中で春の光を待っている蟲たち、道端の雑草、庭の草花………みんなほっとひと息、よかったね 。

ときどき、自分が突然いなくなってもおかしくないな、と思ったりする。転倒による頚椎損傷で、クスリを喉に詰まらせて、誤嚥性肺炎で、コロナに感染して、地震に巻き込まれてetc. とはいえ、このような事を頭の中で思うだけで、身体にその実感は無い。

いつの間にか、乾涸びていた庭の土は、しっとりと雨水を吸って蘇っている。
あっ、白と茶の大きな野良猫が、堂々と庭を横切った。耳を澄ますと、春を待ちわびる地中の虫たち草花たちの歓びの声が聴こえ……雨も上がり、オレンジ色の薄日が差してきた。
ワクワクと身体が嬉しがっているな。さて、カートとマスクで散歩に出よう。

もう そこまで春はやってきた………

もう そこまで春はやってきた………

 
        
 

comment(0 )

ページのトップへ戻る

途上の人ー故山野博大氏にー

2月7日、吉祥寺シアターでの叡の新作公演「櫻の樹の下には」の最終日の幕が上がる直前、舞踊評論家の山野博大さんが5日の日にお亡くなりになった、とミツタケがラインで知らせてきた。
何言っているの!? だって私、4日の初日の開演前、シアターのカフェで山野さんにお目にかかって、お話をしたばかりよ!……随分長いことやって来ましたねぇ…だんだん ひとりひとりいなくなり、などと、淡々とお話ししたの。50年以上の時間がいっぺんに凝縮されて……10代の終わり アキラの踊り始めから……私たちの結婚式にも参列してくださり……踊りの公演会場では、必ず遠くにお見受けし……いつの間にか、美しい白髪に………いつも途上の人……奇しくも この世で最後にご覧になった舞台は、さくらの精の独白「時間は空間に 空間は時間に やがて劇場は消滅する」から始まった 死者の世界から立ち上るアキラの最新作とは! いつまでも途上の人であり続ける山野さん なんと清らかな後姿なのでしょう 。深い感謝の思いと温かさに満たされて、私も いつまでも 途上の人であり続けたい。

comment(0 )

ページのトップへ戻る

笠井久子ブログ

CATEGORIES

  • カテゴリーなし