痛みを数値で表したら

その痛みを数値で表したら、どれくらい?と入院前のアンケートで聞かれた。果たして、痛みを数値で表すことができるのだろうか?いちばん痛い時が10で、今は3くらいかな、といい加減に答える。

そこで思い出したのは、ドイツで生活し始めたドイツ語もままならない頃、子どたちが病気をした時だ。

5歳になるミツタケが風邪をひいたとき、近所にDr.ブルーメ(訳すと、お花先生)という中年の女医さんのところに連れて行った。柔らかく包むように「どうしたの?あたまが痛いの?どう痛いか言ってみてごらん」と、それはそれは温かな声でミツタケの顔を覗き込んだ。

そばにいた私も、ひやぁーどうしよう、と内心慌てた。
頭がキリキリ痛い、ズキズキ痛い、ガンガン痛い、シクシク痛い、キューキュー痛い、、、、人によって表現はまちまちだ。果たしてドイツ語でなんと言ったらいいのだろう。絶体絶命。その時、どのようにDr.、ブルーメに説明したかすっかり忘れてたが、自分に身体の状態を外国のお医者さまに伝えるのは、とても難しいということだ。まして子どもにいたっては!

万国共通の数値で痛みを表せれば、便利かもしれないが、趣がない。
キリキリ ズキズキ ガンガン モヤモヤ シクシク ジンジン ムカムカ、、、、、
カラダから溢れ出てくる痛みのリアリティが感じられ、痛む人と繋がれる気がす。

今日も病室の窓からは、美しい青空が見えた。