花の香り

今日は母の日。ともすると、日にちも曜日も忘れてしまいそう。今日10日は朝起きたてに、骨粗鬆症の薬を飲む日。一ヶ月に一回の服用なので、忘れないように私の誕生日の日にちにしているのだが、ついうっかり飲み忘れることが多い。それにしても、果たしてこの薬の効果があるのかどうか分からないが、気にしても仕方がない。なるようにしかならないだろう。

毎朝ベランダから庭を見下ろすと、雑草の間からすっかり忘れていた花が、ちょこんと顔を覗かせているではないか!
名前も忘れてしまっているのに、草花はひたすら私に与え続けてくれている。

 ほろ苦いけれど 優しい
 それが土の匂いとまじりあい
 なま暖かい真昼の風に乗って
 もの静かな客人のように窓から入ってくるときは。

 私はよく考えてみたー
 この香りがこんなに貴重に思われるのは
 毎年私の母の庭で
 最初に咲く花だったからだと。
             ースイセンの香りはー ヘルマン・ヘッセ (岡田朝雄訳)

久しぶりに絵を描いてみた

久しぶりに絵を描いてみた

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地球船に乗って……。

朝、5月のまぶしいほどの光が差し込んでくると、なぜか悲しくなって、起きるより布団の中に潜り込みたくなる。相変わらず弱虫だなぁ……そろそろ起き上がらなければ……。
まず、朝日の朝刊を広げ「高齢者のフレイル予防大切」という記事から。「フレイル」とは「『健康な状態』と『要介護』の間をさまよう弱々しい状態』」つまり虚弱、つまり私のような弱虫状態のことを指すのかな?「対策をしないと悪化の可性」「終息後には要介護」などなど、恐ろしい言葉が並んではいるが、つまりは、元気にポスト・コロナを迎えよう!とはげましてくれているのだ、と思ったが、今はポスト・コロナの私にまで思いは及ばない。
次に、憲法記念日に関する記事「緊急事態宣言下 ネットで主張」を読むうちに、弱虫状態なんて甘えていられないわぁ〜。この度の感染拡大に対する政府の対応の遅れは、緊急事態の折、首相も知事も権利や自由を制限する命令権がないからで、早急に憲法に緊急事態条項を………。待てよ、よくよく考えなくては。

全人類のむき出しの命を乗せて、地球船は今、コロナウイルスに囲まれて宇宙の海で難破しかかっている。
「地球が病んでいると私の体が言っている」とニジンスキーは言っていたらしい。

いつの間にか夕日が庭をうっすらオレンジ色に染めている。さあ、弱虫の殻から脱皮して、体を動かして………。

弱虫のフレイル予防。アキラ製・苺ミルク

弱虫のフレイル予防。アキラ製・苺ミルク

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「花」

アキラの「花」を描いてみる。白塗りで、和紙の花の冠と和紙のマントを着けて。

アキラの「花」を描いてみる。白塗りで、和紙の花の冠と和紙のマントを着けて。

今日5月1日、故キミコさん(アキラのお母さん)の誕生日。生きていらしたら103歳だ。先月12日復活祭に納骨する予定だったが、コロナのおかげでまだ我が家にいらっしゃる。毎朝「お母さん、いい時に彼方にいらしたわね。いま大変なの、力をちょうだい」と話しかけると、元気が出てくるから嬉しい。
1964年5月1日、アキラは都市センターホールで行われた第13回新人舞踊公演に「花」という作品で参加した。その日のパンフレットを見ると、三部に分かれていて各々10の作品が並んでいる。6時から始まって9時終演、1作品6分の作品だ。30人中、男はアキラともう1人の二人だけ。当時ダンスをする男の子は、珍しく、かつ貴重(!)な存在だったようだ。アキラの「花」は、音楽J.S.バッハ。経歴には、江口隆哉に師事、パントマイムをジャン・ヌーボーに師事、大野一雄に私淑。昭和38年、舞踊儀式「犠儀」を主宰と書かれている。
翌日、出演者全員が集められ、舞踊批評家の先生方の講評を伺う会があった。大きな座敷に長い机を一列に並べ、周りに前日踊った新人ダンサーたちが座って、一人一人に向けて話す先生の批評を自分の番がくるまで神妙な顔で待っている。いよいよアキラの番が来た。初老の男の先生がおもむろに「カサイ君のは、あれは蚤取りのダンスですか?」というと、周りから、クスクスと押し殺した笑い声が聞こえてきた。
やっとその場を終えて新宿までたどり着くき、ベンチに腰掛け、拳を握りしめ、肩を震わせ、アキラは泣いた。この時以外、後にも先にもアキラの涙を見たことがない。アキラ20歳の時。

そして、今年2月、榎本了壱さんのアトリエで、その新人公演の出演者のお一人村井千枝さんに再会した。当時千枝さんは江口先生の研究生で、アキラの大先輩。
「今日までずっと踊ることだけをやってきたの。あの頃から知っているので、カサイクンは今でもカサイクンよ。そう呼ばせてね」
偶然にも隣町にお住まいなので、今度ゆっくりお茶でも、とお誘いしたかったのに、コロナのおかげで先延ばし。でも、今はFBで繋がっている。

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紗倉まなとシモーヌ・ヴェーユと

初夏の光。桜の若葉が風に揺れている。静かな日曜日の昼下がり。昨日友人が「外出規制で東京の空気がとてもキレイなったのよ」とLINEで言っていた。そういえば、今日の空の青は澄んでる。

新聞で紹介された紗倉まなの「春、死なん」を雑誌群像で読む。まなさんは、27歳のAV女優だそうだ。
面白い、スゴイ!一気の読んでしまった。
新聞のインタビューに「匂いも何もかも、雪でかき消されてしまう。この地で起きたことはすべて過去になってしまう気配がある。それが恐ろしくもあり、美しくもあり」と答える紗倉まなさんのことを、ちょっとネットで検索。なんとも可愛らしいお嬢さん。なんと爽やかで明るく温かい女の子なんだろう!パステルカラーのマシュマロみたい。とても「春、死なん」の冷徹な人間描写の作者と結びつかない。未来から明るい風が吹いてきた…元気がでる。

27歳の頃の私といえば、シモーヌ・ヴェイユに夢中だった。聡明で美しく、誰をも寄せ付けない強靭な意志力を持ち、不幸のどん底の中に光を見出だし、一生肉体の苦痛に耐え、神から一番遠くに離れたところで、消えるように亡くなったシモーヌ・ヴェーユの、思想とか哲学は横に置いて、人間存在に、私は絶大な憧れを抱いていた。子どもが生まれ、手造りで稽古場を建て始め、情熱だけはあるものの経済的裏付けがない生活の日々。ヴェイユは、私の唯一の味方だった。若い頃の美しい思い出!

紗倉まなとシモーヌ・ヴェーユ。何故か私の中で繋がっている。

 たとえ、歳月を重ねた奮闘努力が、少しも報われないと思えるときでも、
 いつの日か、その努力にちょうど見合うだけの光が、あなたの魂にみなぎるものです。
                                    シモーヌ・ヴェイユ

「シモーヌ・ヴェーユ伝」ジャック・カポー/山崎庸一郎、中條 忍訳/みすず書房

「シモーヌ・ヴェーユ伝」ジャック・カポー/山崎庸一郎、中條 忍訳/みすず書房

 
 

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一日の苦労は 一日で足れり

寒かったり、暖かだったりの毎日。「医療崩壊」のニュース頻り。医療が崩壊したら、医療を必要としている人びと(私も含めて)は、どうすればいいのだろう。

近くのポストまで、英語翻訳の茅香子先生から頂いた提出課題を出しに行く。大幅に提出期限が遅れているにも関わらず、プリントアウトした訳文と、ほとんど自己満足だなぁ〜と思いつつもアクリル毛糸で編んだ手作りエコたわしまで入れて投函。

今は、キュー無しで、いつブラックアウトになるかもしれない。1日一回自分にできることをやらなければ! 

 明日のことを 思ひ煩ふな。明日は明日 みづから思ひ煩はん。
 一日の苦労は 一日にて足れり。         ーマタイによる福音書ー

おお〜い雲よ!どこに行く……

おお〜い雲よ!どこに行く……

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暴風雨の日

今日は朝から暴風雨。市役所から洪水警報が届いた。不要不急の外出自粛制限は、もう何日続いているのだろうか? 
昨日は、いつも地方から天使館のWSに参加するマキコさんお手製の布マスクが届いた。中に「ゴムの長さは、好みの長さで結んでください。内側にポケットをつけましたので、あれば、ウイルス対策用シートなどを入れてください」と手紙が添えられてあった。彼女らしい優しい気の使いよう。ありがとう❣️ 間を置かず、また宅急便が届く。
隣県に住むアキコさんからだ。中は除菌スプレー。わぁ〜ありがたい。アキラも私も、二人でもたもたしているうちに、マスク、除菌スプレーはどこを探してもない。どうしよう〜。
ありがとう、アキコさん❣️ カラダの中に爽やかな風が通り抜け、重いカラダが軽くなる。

そして、雨の日の今日、軽くなった体で混乱状態の我が部屋の片付け。始めたはいいものの、いつ終わるだろうか。再びカラダが重くなり………。
雨上がり、夕日が差した。部屋を捨て外に出よう、マスクをして。

どうしよう、この混乱。

どうしよう、この混乱。


国分寺史跡広場 西日に向かってカートを押すヒサコ

国分寺史跡広場 西日に向かってカートを押すヒサコ

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笠井久子ブログ

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